【ニセコ】北海道の不動産価格高騰の理由をエリアごとに解説!【北広島】

✔この記事はこんなあなたにオススメ!
  • 北海道で不動産投資を考えている方
  • 北海道で事業を検討している方
  • 北海道に住んでおり、今後の市況が気になる方

こんにちは!

株式会社レックの大友です!

 

最近、ニュースや新聞で北海道の地価の記事を見ることが多くなってきました。

「ニセコ」「北広島」はあなたもよく耳にしているのではないでしょうか?

しかし、漠然と新聞を読んでいても「なぜ地価が高騰しているのか」まで理解している方はあまりいないのではないでしょうか?

そこで今回は、北海道内で地価が高騰しているエリアに絞って地価高騰の理由を解説していきます!

この記事を読むことで、将来的な北海道の不動産の値動きが見えてくるようになりますので、是非最後まで読んでみてくださいね!

 

北海道は本州と陸続きではいこともあって、特殊な市況になっています。

最近では海外からの参入も多く、日本人ではなかなか手が届きにくい価格になっていますが、今後はどのように推移していくのでしょうか?

 

北海道全体の市況

2023年の地価動向

地域住宅地(%)商業地(%)工業地(%)
北海道+7.6+4.9+4.7
全国+1.4+1.8+3.1
2023年公示地価より

 

2023年、北海道の住宅地は前年比7.6%の上昇、商業地は4.9%の上昇となっており、全国平均を上回る上昇率となりました。 

 

上昇の要因は主に札幌市と札幌市近郊にあります。

札幌市の上昇要因
  • 北海道の中心都市として、周辺からの人口の流入や商業活動の活性化が続いている
札幌市近郊の上昇要因
  • 札幌市への通勤圏内にあり、人口流入や宅地開発が進んでいる
  • 札幌の地価が高すぎて、中流層が家を建てられる値段ではないため周辺に流れる
  • 北広島の「エスコンフィールド」、千歳の「ラピダス」などのニュースが相次いでいる

 

2023年の北海道は、不動産のニュースであふれていました。

今後の地価動向予想

  1. 札幌市近郊の住宅地を中心に、上昇基調が続く
  2. 人口減少や少子高齢化の影響で、全体的には下落基調となる

 

札幌市・近郊は、上昇基調が続く

札幌市への通勤圏内にある住宅地は、人口流入や宅地開発が進んでおり、地価上昇の余地があると考えられます。

また、北海道新幹線の開通によって札幌市へのアクセスが向上し、さらなる人口流入や経済活性化が期待されることも、地価上昇を後押しすると考えられます。

北海道新幹線や札幌オリンピックなどの明るいニュースがある一方で、それらが計画通りにうまくいくのかが怪しくもなってきていますが。。。

 

上昇傾向が強い地域
  • 札幌市近郊の住宅地・商業地
  • 北広島市の住宅地・商業地
  • 新千歳空港周辺の住宅地・工業地域

 

全体的には下落基調となる

北海道は、全国的に見ても人口減少や少子高齢化がかなり進んでいる地域です。これらの人口動態の変化は、地価下落の要因となります。

函館や旭川などの第二・第三の都市であっても、不動産市況は厳しい状況が続いています。。

カンフル剤になるような政策に期待ですね!!

 

下落傾向が強い地域
  • 札幌市から離れた地域
  • 人口減少や少子高齢化が進む地域

 

※地価動向は、経済状況や政治情勢などの外的要因の影響も受けるため、あくまで参考程度にお考え下さい。

 

北海道に限らず、今後は日本全体で都市集中が進む可能性が高いです。

北海道は特に人口減少・少子高齢化が進んでいますので、北海道をモデルケースにして他県の動向も予測しましょう!

札幌市の市況

2023年の地価動向

地域住宅地(%)商業地(%)全用途(%)
北海道+7.6+4.9+4.7
札幌市+15.0+9.7+13.2
2023年公示地価より
地域住宅地(%)商業地(%)全用途(%)
中央区+13.9+9.6+11.5
北区+15.7+7.8+13.4
東区+16.2+13.0+14.8
白石区+13.6+6.6+11.1
厚別区+12.9+11.5+12.5
豊平区+12.7+8.3+11.5
清田区+16.9+14.5+16.4
南区+10.9+7.1+10.0
西区+17.0+11.2+14.6
手稲区+22.1+11.1+18.9
札幌市全体+15.0+9.7+13.2
2023年公示地価より

 

札幌市の住宅地

住宅地は、全ての区で10.0%を超える上昇率となりました。

(平均価格:33万8,740円/坪)

 

北海道は札幌・札幌近郊以外は人口減少の一途を辿っており相対的に札幌の土地の価値が上がっているため、住宅価格が上がっています。

手稲区の地価は他の区と比較すると安いこともあり、中流層が手稲に家を建てることが多かったため、特に地価が大きく上昇したとみられます。

 

来年もこの調子で価格が上がってしまったら、誰も家を買えなくなっちゃいますね・・・

 

札幌市の商業地

商業地も、全ての区で上昇となりました。

(平均価格:135万6,914円/坪)

また、東区、厚別区、清田区、西区、手稲区では10.0%を超える上昇率となりました。

これらの区では、商業施設の進出や再開発が進んでいることが、地価上昇の背景にあると考えられます。

 

北海道の中心地は誰が何と言おうと札幌市です!

今後の地価動向予想

  1. JRと地下鉄が共存しているエリアの地価が上がる厚別・白石・琴似
  2. 札幌中心地の地価が上がる

 

JRと地下鉄が共存しているエリアの地価が上がる厚別・白石・琴似

  • 北広島・千歳へのアクセスが良い
  • 市内へのアクセスも良い

北広島・千歳が盛り上がって来るにつれて、札幌市内でそれらのエリアへのアクセスが良い駅の地価が上昇することが予想されます。

 

札幌市営地下鉄は、札幌市内にしか通っていないため、市外へのアクセスを考えると自然とJR線の沿線が候補になります。

厚別・白石・琴似は地下鉄とJRの両方の駅があるため、札幌市内外へのアクセスが良く、特に人気が出ると予想されます。

 

たとえ学校や職場が北広島・千歳にあるとはいえ、学校の問題もあるので、子供連れの方などは特に札幌市内からの通勤を希望する方が多いですよね。

 

上記の理由から、特に北広島・千歳に近い新さっぽろ駅周辺はかなり地価が上がるのではないかと思います。(既に上がっていますが)

 

札幌中心地の地価が上がる

  • 円安の継続
  • 東京の不動産利回りの低下(東京の地価上昇)

札幌の中心地は外国資本に買われているため、円安になると地価が上昇します。(海外から見ると同じ値段でも日本からすると高くなる)

また、新幹線開通・オリンピックに備えた再開発というニュースも上昇要因になるでしょう。(新幹線・オリンピックのどちらも雲行きは怪しいですが)

 

また、今後予想される上昇要因としては東京の不動産利回りの圧倒的な低下が挙げられます。

東京の投資用不動産の利回りは現在3%代のものが多いですが、札幌では6%代がメインです。

東京の方が空室リスクが少なく、値上がりも見込めるので東京が人気だったのですが、最近は金利の上昇と不動産利回りの低下で地方への投資が盛んです。

その中でも札幌の不動産は東京の富裕層に買われており、今後もその流れは続くでしょう。

 

※地価動向は、経済状況や政治情勢などの外的要因の影響も受けるため、あくまで参考程度にお考え下さい。

地価動向の予想は当たるか間違えるかではなく、考えることが大切です。

 

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倶知安町(ニセコエリア)の市況

2023年の地価動向

地域住宅地(%)商業地(%)全用途(%)
倶知安町+4.0+5.7+5.5
札幌市+15.0+9.7+13.2
2023年公示地価より

 

倶知安町の住宅地

住宅地は、前年比で4.0%上昇となりました。

(平均価格:22万3,612円/坪)

相変わらず上昇基調は続いていますが、メインどころの価格が札幌市に近づいてきていることもあり、上昇が緩やかになってきています。

実際に居住している我々には、気軽に買えるものではないでしょう。

ロシアによるウクライナ侵攻による経済情勢の悪化なども上昇の緩和の要因になっています。

 

倶知安町の商業地

商業地は、前年比で5.7%上昇となりました。

(平均価格:38万5,674円/坪)

この上昇は北海道新幹線の開通や、ニセコリゾートとしての人気が高まっていることが、影響したとみられます。

住宅地よりも上昇しているのは、札幌市との価格の乖離があり、投資妙味があるからでしょう。

 

ニセコの雪ってなんであんなにサラサラなんでしょうか?

今後の地価動向予想

  • 急激な地価上昇・建築費の高騰による、住宅・商業開発のしづらさ
  • 円相場の現在価格での安定
  1. 住宅地・商業地ともに大幅な上下無し

ここ数年で話題が沸騰し、大幅な地価上昇を遂げたニセコエリアですがそろそろ落ち着きが出てきています。

2015年には1㎡あたり10万円以下だった土地が、2020年には1㎡あたり約10倍の70万円になるなど、目覚ましい価格成長をニセコは遂げてきました。

しかし、ここ2,3年は価格がほぼ横ばいになっている状況です。

 

今までは円安の影響で外資が積極的に参入してきたため、このような価格上昇が起こったわけですが、最近の価格では外資でも手が出しづらい状況にあります。

資材高や人件費高による、建築費の高騰もニセコエリアの開発をとどまらせている一つの大きな要因です。

 

今後、ニセコの地価がさらに高騰するためには、①更なる円安や、②建築費の安定等が必要になって来るでしょう。

そのどちらも急激な変化はないと思いますので、ニセコの地価はしばらく大きな変動はないと思われます。

 

 

※地価動向は、経済状況や政治情勢などの外的要因の影響も受けるため、あくまで参考程度にお考え下さい。

3,4年前はニセコエリアは投資先としてはかなり魅力がありましたが、最近はその魅力が少し薄れてきています。

現在の投資先として選ぶのであれば慎重に。

 

ニセコよりは、価格もあまり変わらず、需要も底堅い、札幌エリアに投資した方が良いと個人的には思います。

 

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北広島エリアの市況

2023年の地価動向

地域住宅地(%)商業地(%)全用途(%)
北広島市+27.4+24.1+25.7
札幌市+15.0+9.7+13.2
2023年公示地価より

 

2023年の北広島の地価は、住宅地が前年比27.4%上昇、商業地が前年比24.1%上昇となりました。

 

住宅地は、前年比で大幅の上昇となりました。

(平均価格:13万2,589円/坪)

昨年に引き続き、エスコンフィールド関連での需要が上昇に一役買いました。

上昇率を見るとすごそうですが、価格面では札幌の3分の1程度しかありません。

札幌の地価が高すぎて買えない層が北広島に流入していることも上昇の大きな要因です。

 

 

商業地も、前年比で大幅の上昇となりました。

(平均価格:22万8,650円/坪)

こちらもエスコン関連の需要増加で上昇したものと思われます。

こちらも、札幌の商業地の価格とはかなりの差があります。

北広島市は商業用の土地が少ないので、今後は競争が激化する・・・かもしれません笑

 

昨年に引き続き、住宅地も商業地も北広島市は大盛り上がりですね!

 

北広島市と聞くと、広島県を想像してしまいますよね。

今後の地価動向予想

2023年以降、北広島市の地価動向は、以下のトレンドが続くと考えられます。

 

  1. 住宅地の更なる大幅上昇

札幌市への通勤圏内であり、地価が札幌市の2分の1から3分の1しかないことから、北広島市は、札幌市への通勤者や通学者のベッドタウンとして人気があります。

また、JR線の新駅開発によって、商業施設やオフィス、住宅などの複合施設が整備されることで、さらなる人口流入や宅地開発が進むと考えられます。

 

加えて、2023年10月に北海道医療大学が現拠点の当別から、北広島市のFビレッジ内への移転を発表しました。

学生数約3,600人、教員数約800人が通学・通勤先を北広島市に変更することになりますので、住宅需要はさらに底堅くなるでしょう。

大学の開設は2028年を目標としているということなので、油断は禁物ですが、北広島市にとっては間違いなく将来の明るいニュースです!

 

懸念点として挙げるとすれば、札幌に近いこと学区がイマイチなところでしょうか。

札幌に近いところはベッドタウンという観点からはメリットなのですが、逆にどうせなら札幌に住みたいという方も多くいます。

特に若い層は北広島ではなく、札幌に住みたい方が多いですので学生人口は思ったよりも増えないかもしれません。

 

学区に関しても、北広島市には現状目立った進学校はありません。

学区は子供を育てる上では重要な要素の一つですので、気にされる方はこちらもやはり札幌に住んでしまうでしょう。

 

 

  1. 商業地の更なる上昇

北広島市の商業地区は開発されてきていますが、まだまだ開発の余地が残っています。

北海道医療大学が数年後に来ることもあって、スーパーなどの小売りや飲食店、アミューズメント系は増えるでしょう。

 

懸念点としては、商業用として開発可能な土地が現状では少ないところです。

北広島市としてどのような動きを今後取っていくのかに左右されるでしょう。

 

いずれにせよ、住宅地・商業地ともにポテンシャルの塊ともいえる北広島市の同行は今後も必見です!

 

エスコンができるまでは正直ぱっとしない印象の北広島市でしたが、現在は破竹の勢いで地価が高騰しています。

北海道の不動産を語るうえで、今一番ホットなエリアかもしれませんね!

千歳エリアの市況

2023年の地価動向

地域住宅地(%)商業地(%)全用途(%)
千歳市+23.6+23.9+20.1
札幌市+15.0+9.7+13.2
2023年公示地価より

 

2023年の千歳の地価は、住宅地が前年比23.6%上昇、商業地が前年比23.9%上昇となりました。

 

住宅地は、前年比で大幅の上昇となりました。

(平均価格:15万8,449円/坪)

今年はこの千歳が一番のビッグサプライズだったのではないでしょうか。

半導体の「ラピダス」の誘致が千歳市に決定したのは記憶に新しいですよね!

ラピダスのニュースが出るや否や、北海道内外の不動産屋が一斉に動き出し、地価の高騰につながりました。

ラピダスでは工場1棟に対し、約1万人が必要になるとのことです。

全4棟を建築計画で単純計算で約4万人の雇用が生まれることになります。

それに加え周辺企業の立地加速も考えられますので、さらに就労人口は増えるでしょう。

 

 

商業地も、前年比で大幅の上昇となりました。

(平均価格:23万9,595円/坪)

こちらもラピダスによる人口増の期待感で不動産の価格が押し上げられました。

人口が増えると遊ぶところや飲み食いするところが必要になり、結果として商業地の需要も上がります。

 

千歳市は正直、空港しか用事がないというイメージでしたが、ラピダスの出現で一変しましたね!

 

千歳の地価はどんどん高騰しています。。。

今後の地価動向予想

2023年以降、千歳市の地価動向は、以下のトレンドが続くと考えられます。

 

  1. 住宅地の更なる上昇

ラピダスの計画があるとはいえ、まだはっきりとしていない部分が多く、疑問を持ちながら動いている不動産屋は多いでしょう。

計画が進むにつれて、先が見通せるようになり、不動産屋としても自信をもって様々な計画を進めることができます。

又、ラピダスに勤める方々の給与水準がかなり高いことも住宅地の価格の上昇に一役買うでしょう。

 

ただ、懸念点として挙げるとすれば、街が栄えていないことと学区がイマイチなところでしょうか。

千歳には飲食店はありますが、やはり札幌程栄えてはおらず、若い人には少し物足りないかもしれません。

 

学区に関しても、北広島市と同様に現状目立った進学校はありません。

学区は子供を育てる上では重要な要素の一つですので、気にされる方はこちらもやはり札幌に住んでしまうでしょう。

ラピダスへは、札幌市内からでも車で1時間以内、電車だと30分程度で通勤が可能です。

 

 

  1. 商業地の更なる上昇

千歳市の弱点として、街が発展していないところを前述しましたが、市も当然認識しているところです。

需要があると踏めば、商業開発や誘致に力を入れるでしょう。

また千歳に可能性を感じている企業も多く存在しますので、それらの企業の進出によっても千歳の商業地の需要は増えます。

 

やはり人口が増えるところは住宅地も商業地も強いですね。。。

 

空港しかイメージのない街から、半導体の街へと変貌を遂げた千歳市。

熊本のTSMCのように、ラピダスは市にとっては救世主のような存在です。

千歳を含めた、苫小牧~石狩までを巻き込んだ北海道バレー構想もあります。

これからも千歳市・ラピダスの動きは要チェックです!

まとめ

今回は北海道の不動産価格が高騰している理由を解説しました。

北海道は最近、不動産に影響のあるニュースが多いため、なかなか退屈しませんね笑

簡単に今回の内容を振り返っていきましょう!

 

地域住宅地(%)商業地(%)工業地(%)
全国+1.4+1.8+3.1
北海道+7.6+4.9+4.7
2023年公示地価より

地域住宅地(%)商業地(%)全用途(%)
札幌市+15.0+9.7+13.2
倶知安町+4.0+9.7+5.5
北広島市+27.4+24.1+13.2
千歳市+23.6+23.9+20.1
2023年公示地価より

北海道は全体的には少子高齢化が進んでおり、地価は減少傾向です。

しかし一部のエリアの地価上昇がすさまじく、結果として地価上昇率がプラスになっています。

中でも、札幌市・北広島市・千歳市は今後も地価上昇の期待感が強いです。

反対に、倶知安町(ニセコエリア)は少し地価上昇に陰りが見えてきたかもしれません。

 

今回の記事があなたの不動産ライフに良い影響を与えられましたら幸いです。

地価の上下はあくまで筆者個人の意見になりますので、投資などをする際はくれぐれも自己判断でお願いいたします。 

 

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