不動産事件簿②【開かずのカーテン・二重売買・住宅ローンを使った投資】

✔この記事はこんなあなたにオススメ!
  • 近々不動産屋に何かを相談する予定がある方
  • 不動産屋に騙されたかもと思っている方
  • 今後のために不動産に関する悪徳事例を知っておきたい方

こんにちは!

株式会社レックの大友です!

 

前回に引き続き、悪徳不動産屋を相手にした時の実例を3つ紹介いたします。

この記事を見れば、もし悪徳不動産屋に出会っても大丈夫。

あなたを守ってくれるような記事の内容になっています。

 

この記事はシリーズになっていますが、それぞれ独立したお話になっていますので、①を読まなくても楽しむことができます。

ただ、すべてのシリーズを読んでいただくと、不動産屋の悪事が網羅できるようになっていますので、他の事件簿も併せてお読みください。

今回は、気を付けていても騙されてしまうような内容が多いので、しっかりと事例を勉強していざというときに臨機応変に動けるようにしましょう。

 

CASE1:開かずのカーテン

灰色の窓のカーテンを閉じました

事件簿【開かずのカーテン】

投資用不動産を購入したいと考えているAさん。

できれば現状満室のアパートを買って、安定したキャッシュフローが欲しいと考えています。 

そんなAさんが、不動産屋に相談しているときの話です。

 

Aさん

✕✕不動産さん、満室で経営が安定している物件ないですか?

✕✕不動産

おすすめの物件があります。

こちらは現在満室で、Aさんにぴったりだと思いますよ。

これから実際に物件を見に行きましょう。

Aさん

そんな良い物件があるんですか!

是非、見に行かせてください!

 

実際に見に行った物件は、全部屋にカーテンが付いており、電気メーターも動いていました。

事前の勉強で、入居しているフリをするケースがあることを学んでいるAさんは、入居の契約書や本人確認書類も確認し、流石にこれで満室じゃないなんてことはないだろうと思いました。

実際に入居状況や、賃料収入の内訳の資料をもらい、数字にも満足したAさんは、その物件をそのまま購入することにしました。

 

後日

✕✕不動産

Aさん、怒っていますが何かありましたか?

Aさん

何かありましたか?

じゃないでしょう!!

私が購入して直ぐに、半分くらい入居者出ていったじゃないですか!!

✕✕不動産

それは、たまたま退去の時期が重なっただけでしょう。

オーナーはAさんですから、我々はもう関係ありません。

Aさんは銀行のローンが払えなくなり、自己破産。

思い描いていたハッピー不動産オーナーライフは、気づいたら地獄に代わってしまいました。


 

今回のケースのポイントは、✕✕不動産に関係のある人たちが実際に契約書や本人確認書類を提出している点です。

正直ここまでやられると、対策もしようがありません。

投資用不動産の売却において、入居状況、現行利回りというのはかなりのウエイトを占めます。

そこを嘘つくだけで、場合によっては相場の倍の値段で売れたりします。

入居状況の確認はポストの郵便物や、人の出入りの様子を観察したりするとできますが、そこまで厳しく確認する投資家はほぼいません。

とにかく少しでも怪しいと思うポイントがあれば、調査・質問をして、悪徳不動産屋に騙されないように気を付けましょう!

 

対処法
  • カーテン・電気メーターで入居確認
  • 賃貸借契約書・本人確認書類で入居確認
  • しでも違和感を感じたら、すべてを疑う

 

これは正直、不動産屋の雰囲気などの、感覚的な部分で感じ取るしかないかもしれません。

CASE2:二重売買

草原の上に立つ数匹の羊

事件簿【二重売買】

Aさんは30代前半のサラリーマン。

子供もできたので、思い切って一軒家を購入を決め、今日が決済日です。

Aさん

契約書にハンコを押してっと

これであの家が私のものになったのですね!

✕✕不動産

ご購入おめでとうございます。

先日申し上げた通り、鍵の引き渡しは明後日になってしまいます。

現所有者様の都合で、、、誠に申し訳ございません。

登記は、ウチの知り合いの司法書士が本日中に済ませますのでご安心ください。

 

ウキウキしながら待っていたAさんでしたが、約束の日になっても✕✕不動産からの連絡はなく、電話してもつながらない状況。

不安になったAさんは、購入した一軒家を見に行くことに。

 

Aさん

あれ?なんか引っ越し屋さんの車が停まっているぞ?

おーーい、そこは私の家ですよーーー!!

 

家の近くに行くと、全然知らないファミリーの姿がありました。

話を聞くと、そのファミリーもAさんが購入した住宅を購入したとのこと。

Aさんは訳が分からず混乱していましたが、登記を見れば一目瞭然だろうと考え、登記を取ってみました。

するとそこには、Aさんではない、全然知らない人の名前が。

 

Aさん

これはどういうことだ!!

何が起きているんだ!!

家を返せーーーー!!金返せーーーーー!!

 

Aさんは、✕✕不動産の事務所を訪ねましたがもぬけの殻。

司法書士も✕✕不動産の紹介で、そういえば名刺ももらっていません。

八方塞がりになり、家を買えなかったばかりか、借金だけが残ってしまったAさん。

結局家族はバラバラになり、Aさんは不幸な人生を送ることになってしまいました。


 

不動産の二重売買というのは、ここまでの悪意がなくとも行われる場合があります。

片方の購入が通る見込みのほとんどないローン特約付きで、もう一人の買主と話を進めてしまっていたなんてことも起こり得ます。

普通だとありえない二重売買ですが、不動産屋の担当者が自分のとんでもないミスを上司に報告したくないなんてことは、十分に考えられるのではないでしょうか。

その場合はローンの打ち合わせも終わり、もうすぐ購入だというタイミングで、そろそろやばいと思った不動産屋の担当から知らされることになります。

 

とにかく、二重売買で大きなケガを負いたくない場合は、司法書士を自分で用意することです。

そうすれば、今回の事件簿のような詐欺には合いません。

加えて、普段から不動産屋の担当者とは良好な関係を築いておくことも意識してくださいね。

 

対処法
  • 司法書士は信頼できる人を自分で用意する

二重売買とは

その名の通り、同じ物件を2人に同時に売る取引のことです。

同じ不動産は一人しか登記できないので、もちろん問題になります。

まさか、自分以外にもその物件を売っているなんて考えもしないので、びっくり度はピカ一でしょう。

 

 

結局どのケースも不動産屋さえ普通の会社であれば起こり得ないわけです。

悪徳不動産屋が一日も早くいなくなると良いですね。

CASE3:住宅ローンを使った投資

茶色の木の表面に住宅ローンブロック

事件簿【住宅ローンを使った投資】

Aさんは区分マンション投資を検討中です。

気に入ってはいるのですが、月々の返済額がもう少し安くならないかなあと考えています。

✕✕不動産

Aさん、住宅ローンを使って投資用マンション買わない?

あれ、金利とても安いんだよね。

ちょうど区分マンションの投資だし、金利は安い方がいいでしょ。

Aさん

え、でも実際に住むわけじゃないし、住宅ローンって組めないんじゃ・・・?

✕✕不動産

大丈夫大丈夫。

みんなってることだし、ウチも慣れてるから全然OKよ。

むしろみんなやってるのにやらない方が損でしょ?

そういうなら・・・と35年住宅ローンを使って投資用の区分マンションを購入したAさん。

最初は怖かったけれども、安い金利でローンを組むことができて、良かったと思っています。

しかし、5年後。。。

 

Aさん

✕✕不動産さん、さっき銀行から連絡があって、「あなた住んでないでしょ!!」って言われちゃいました、、

みんなやってるんだから大丈夫ですよね?

✕✕不動産

Aさん、バレちゃったらもう無理よ。

契約違反になるから、残り30年分一括返済するしかないね。

Aさん

そんなぁ~

3,000万円なんて持ってないよ~

 

Aさんは3,000万円もの大金を一括では払えなかったため、購入した物件は売却する羽目に。

それでも返しきれなかったので、自己破産することになってしまいました。


 

額の桁が違う不動産投資において金利はかなり大きなウエイトを占めます。

4,000万円の借入で30年返済の場合、

・1.0%→約¥1,543,000/年

・2.0%→約¥1,774,000/年

と、たった1%でも年間¥230,000もの差額ができます。

230,000円もあれば1年に1回大きな旅行ができてしまうので、ケチりたくなる気持ちもわかるのですが、ずるをしてはいけません。

どうしても金利を抑えたいのであれば、銀行の担当者に交渉してみましょう!

 

対処法
  • ルールは守る、ズルはしない
  • どうしても金利を抑えたい場合は銀行に直接交渉する

住宅ローンのルール

住宅ローンは自分または自分の親族の居住用の住宅にのみ適用となります。

そのほかの用途は基本的に認められてはおらず、発覚した際には一括返済が求められます。

しかし、住宅ローンを投資用物件に利用している人が一定数いるというのも事実。

バレていない人が大勢いることも事実です。 

 

金利が安くなるのは大きいですが、それにしてもバレたら一括返済ですからね。

リターンに対してリスクが大きすぎる気がします。

絶対にしないことをオススメします。

まとめ

今回は不動産事件簿②ということで、実際に起こっている不動産の事件を3つご紹介しました。

悪徳不動産屋の恐ろしさが少しわかっていただけたかと思います。

 

不動産はマイホームにせよ、投資用にせよ、〇千万単位でお金が動くので、失敗すると取り返しがつかなくなります。

そして、もし失敗してしまったとしても、あまりにも被害が大きすぎて、友達などに笑い話で話せるレベルではありません。

そうして噂も広がらずに、悪徳不動産屋は生き残ったりするわけです。

 

今回のケースはわかっていても防ぎようのないものが多かったと思います。

防げなかったことはどうしようもないので、あらかじめ知識を持っておくことで、慌てずに対応することが大切です。

冷静さを失ったら相手の思うつぼですからね。

  

改めて、世の中には悪徳不動産屋が数多くおり、不動産屋の半分以上がなにかしらの裏を持っているといっても過言ではありません。

賃貸であればまだよいのですが、売買の場合は相手の不動産屋が本当に信頼できるのかをじっくりと見極める必要があります。

もし自分では判断できないときは、必ず友人などの他の人に相談しましょう。

あなたの近くに不動産屋の友人がいるのであれば、その人に相談するのが一番です。

あなたの不動産ライフが嫌な思い出にならないよう、祈っております。

 

悪徳不動産屋は基本的にすぐに潰れるため、創業から年数が5年以上経過していればある程度信じてよいかもしれません。

不動産屋に掲示してある宅建の免許には「石狩(5)」などの数字が書いてあり、この数字が2以上であれば比較的安心です。

ただ、数字が大きいからと言って安心してはだめで、必ず自分で数字周りは調査・計算するようにしましょう!