こんにちは!
株式会社レックの大友です!
最近「リバースモーゲージ」ってよく聞きますよね。
TVのCMでやっていたり、新聞に載っていたりします。
自宅を担保にして、お金を借りることができる上に、金利分のみの支払いでそのまま住み続けることができるなんて、素晴らしい仕組みのように見えます。
しかし、ネット検索してみると、「やばい」「罠」などの良くない表現で扱われていますよね。
確かに、リバースモーゲージへの理解が足りていないと後で後悔する結果になってしまうかもしれません。
リバースモーゲージを利用しようとするときは、しっかりと全貌を理解してから理解したいものです。
そこで今回は、リバースモーゲージとはどのような仕組みで、結局どのくらい得する(損する)のか、どのような人に向いているのかを具体例を交えながら解説していきます!
リバースモーゲージはあなたの味方なのか、それとも敵なのか、、、
上手に使いこなして、より良い生活を手に入れましょう!
札幌で不動産にお悩みの方
どんなことでもお気軽にご相談ください
Contents
私の意見
私個人がリバースモーゲージに対して抱いているイメージですが、よほどお金に困っていない限り利用しない方が良いです。
詐欺まがいのものであるとか、絶対にやらない方が良いというものではありませんが、一生減らない高金利・手数料・保険料を一生払い続ける必要があります。
しかし、日々の生活が苦しい場合や、どうしてもかなえたい夢がある場合などは心強い味方になってくれることもまた事実です。
この記事を読んで、リバースモーゲージの良いところ、悪いところを全て理解して上で利用するかしないかを判断しましょう!
リバースモーゲージとは
リバースモーゲージ
リバースモーゲージとは、高齢者(主に60歳以上)向けの融資制度です。
自宅を担保に融資を受け、借入期間中は利息のみ(保険料・手数料)を支払い、元本は死亡時に相続人に一括返済する仕組みになっています。
借入額は一般的には自宅の評価額の50%程度の場合が多いです。
高くても70%程度であると考えておきましょう。
リバースモーゲージは、アメリカで1980年代から始まった金融商品です。
実は日本では2001年に導入されています。
リバースモーゲージってそんなに前からあった制度なんですね!
リコース型・ノンリコース型
リコース型 | ノンリコース型 | |
---|---|---|
返済不能時のリスク | 返済義務有 | 返済義務なし |
融資額の上限 | 高い | 低い |
金利 | 低い | 高い |
審査 | 厳しい | 易しい |
リバースモーゲージには、死亡などにより月々の金利の支払いが不能になった場合の対応が異なる2つの種類があります。
- リコース型
リコース型は、返済不能になった場合に、相続人が元本を返済する義務があります。
相続人は、融資を受けた人が借りた分だけお金を返済しなければいけませんが、自宅自体は手に入れることができます。
なんとなくわかるかもしれませんが、こちらを選ぶ人はとても珍しいです。
子供に借金は残したくないですもんね。。。
- ノンリコース型
ノンリコース型は、返済不能になった場合に、相続人に元本を返済する義務がありません。
リコース型と違い、相続人はお金の心配をする必要がありませんが、自宅は金融機関のものになってしまします。
ほとんどの方がこちらの「ノンリコース型」を選択します。
ほとんどの人がイメージするリバースモーゲージはこちらのタイプです
資金の受け取り方
リバースモーゲージは様々な理由で利用されます。
上記のようなケースに対応するためにリバースモーゲージには、以下の2つの種類があります。
- 一括型
一括型は、借り入れ時に元本の一部または全部を受け取るタイプのリバースモーゲージです。
何らかの理由で借入時にまとまった資金が必要な場合に適しています。
- 定額型
定額型は、借入期間中に毎月一定の金額を受け取るタイプのリバースモーゲージです。
月々の生活費に余裕がなく、毎月の生活費などに利用したい場合に適しています。
必要な理由に合わせて、どちらにするかを選択しましょう!
リバースモーゲージと住宅ローンの違い
対象 | 支払い | 金利 | 自宅の行方 | |
---|---|---|---|---|
リバースモーゲージ | 自宅持っている | 利息 | 高い | 金融機関 |
住宅ローン | 自宅持っていない | 元本+利息 | 安い | 自分 |
通常の住宅ローンでは、住宅を持っていない人が借り入れをして家を購入し、元本に利息を加えた額を毎月一定額で返済をしていきます。
リバースモーゲージと比較すると、月々の支払額は高い、金利は安い、最終的に自宅は自分のものになる特徴があります。
一方リバースモーゲージでは、既に自宅を所有している人が、自宅を担保に入れることでまとまった資金を借り、毎月金利のみを支払っていくイメージになります。
住宅ローンと比較すると、月々の支払いは安い、金利は高い、最終的に自宅は金融機関のものになる(違うタイプもある)特徴があります。
住宅ローンと同様にリバースモーゲージにも固定金利のものと変動金利のものがあります。
金利についてはこちらの記事で解説していますので併せてどうぞ。
この二つはよく比較されますが、似て非なるものです
利用方法
- 金融機関に申し込む
まずは、リバースモーゲージを取り扱っている金融機関に申し込みます。
申し込みの際には、年齢や自宅の評価額などの情報を提出する必要があります。
リバースモーゲージは公的機関や、民間の金融機関で取り扱われています。
- 審査を受ける
金融機関の審査に通ったら、契約を結びます。
契約時に、借入額や利息率、返済不能時のリスクなどの条件を決定します。
条件に適合しない場合(年齢・物件等)は審査で落とされます。
- 融資を受ける
契約が成立したら、融資を受けることができます。
融資の方法は、金融機関によって異なります。
一括型であれば一括で、定額型であれば月々の支払いでお金を受け取ります。
住宅ローンと同じように審査があるんですね
具体例
このケースでは、借り主は自宅を担保に、2,400万円の融資を受けています。
月間返済額は5万円で、利息のみの支払いです。
金利は年2.5%で、諸費用は保険料と事務手数料の合計年間6万円です。
自宅を担保に入れ、毎年66万円お金を返済し続ける代わりに2,400万円を手に入れたということになります。
このケースでは、借り主は自宅を担保に、1,500万円の融資を受けています。
月間返済額は3.8万円で、利息のみの支払いです。
金利は年3.0%で、諸費用は保険料と事務手数料の合計年間4.5万円です。
自宅マンションを担保に入れ、毎年49.5万円お金を返済し続ける代わりに1,500万円を手に入れたということになります。
マンションは自宅に比べて土地の価値が低いので、評価額に対する融資割合は一軒家よりも低くなる傾向があります。
リバースモーゲージのイメージはなんとなくつかめましたか?
リバースモーゲージのメリット・デメリット
5つのメリット
- 自宅を担保に融資を受けられるため、年金や預貯金などの収入が少ない高齢者でも、まとまった資金を調達できる
- 借入期間中は利息のみの支払いとなるため、元本返済の負担が少ない
- 死亡時に相続人に元本を返済する義務があるため、相続人に資金を残すことができる
- 資金の使い道は自由である
- 金融機関によっては、保険料や事務手数料が無料となる場合がある
- 自宅を担保に融資を受けられるため、年金や預貯金などの収入が少ない高齢者でも、まとまった資金を調達できる
リバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受けるため、年金や預貯金などの収入が少ない高齢者でも、まとまった資金を調達することができます。
自宅を所有しているけど、年金では生活費が足りない方にはぴったりです。
- 借入期間中は利息のみの支払いとなるため、元本返済の負担が少ない
リバースモーゲージは、借入期間中は利息のみの支払いとなるため、元本返済の負担が少ないといえます。
金利が高いとはいえ、元本部分の返済がないと、月々の支払いはかなり安く感じるでしょう。
- 死亡時に相続人に元本を返済する義務がないため、相続人に資金を残すことができる
ほとんどの方が利用するノンリコース型のリバースモーゲージは、死亡時に相続人に元本を返済する義務がないため、相続人に資金を残すことができます。
不動産で資金を残すと、相続の際にケンカになってしまうこともある為(不動産は分割するのが難しいので)次の世代の事を考えると、現金で残してあげた方が良いケースが多いです。
- 資金の使い道は自由
リバースモーゲージは、民間の金融機関を利用する場合は資金の使い道は自由であるため、生活費や住宅ローンの返済、介護費用、旅行やレジャーなど、さまざまな用途に利用することができます。
しかし、公的機関のものだと、使用用途はかなり限られますので注意が必要です。
- 金融機関によっては、保険料や事務手数料が無料となる場合がある
金融機関によっては、保険料や事務手数料が無料となる場合があるため、利用の際には、費用を比較検討することが大切です。
普段使いの金融機関でリバースモーゲージを利用することが必ずしも一番お得ではないので、調べてから相談すると良いでしょう。
特に①と②はリバースモーゲージにしかない大きなメリットと言えます
6つのデメリット
- 自宅を担保に融資を受けるため、返済不能になった場合に、自宅を失う可能性がある
- 基本的には戸建てでしか利用ができない
- 保険料や事務手数料などの諸費用がかかる可能性がある
- 審査が厳しい場合がある
- 利用できる金融機関が限られている
- 他の融資に比べて金利が高い
- 自宅を担保に融資を受けるため、返済不能になった場合に、自宅を失う可能性がある
ほとんどの人が選択するノンリコース型のリバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受けるため、返済不能になった場合に、自宅を失います。
思い入れのある家であったり、先祖代々受け継いでいる大切な土地である場合は利用しない方が良いでしょう。
- 基本的には戸建てでしか利用ができない
リバースモーゲージは、建物ではなく、土地を担保にお金を融資します。
マンションは土地としての価値はかなり低いため、マンションを担保にリバースモーゲージで融資を受けるのは厳しい場合が多いです。
しかし、金融機関によってはマンションでもOKしてくれるところもありますので、マンションでも融資してくれる金融機関を探してみましょう!
- 保険料や事務手数料などの諸費用がかかる可能性がある
リバースモーゲージを利用する際には、保険料や事務手数料などの諸費用がかかります。
目安としては、保険料は借入額の1.0%程度、事務手数料は借入額の2.0%程度です。(年間)
こちらは、金融機関によっては無料キャンペーンをやっていたりもするので、確認してから申し込みを行うと良いでしょう。
- 審査が厳しい場合がある
リバースモーゲージは、高齢者向けの融資であるため、審査が厳しい場合もあります。
しかし住宅ローンなどよりは審査は緩い傾向があるので、「厳しいかな」と思ってもまずは相談してみましょう!
- 利用できる金融機関が限られている
リバースモーゲージを取り扱っている金融機関は限られています。
必ずしもあなたが今利用している金融機関で取り扱っているとは限りません。
公的な金融機関の情報はこちらのサイトに載っていますので、確認してみてください!
https://www.jhf.go.jp/loan/yushi/info/yushihoken_revmo/kinyukikan.html
- 他の融資に比べて金利が高い
やはりリバースモーゲージの金利は高いです。
人生全体の収支を計算すると、リバースモーゲージはかなりマイナスに働きます。
高い金利を払ってでも資金を調達する必要があるのかをしっかりと考えた上で、利用するかどうかの結論を出すようにしましょう!
利用する際はデメリットもしっかりと理解して、後で公開をしないようにしましょう
リバースモーゲージはこんなあなたにオススメ!
こんなあなたにおすすめ
どうしてもやりたいことがあったり、日々の生活費が苦しい方はリバースモーゲージを利用して、良い生活を手に入れると良いでしょう。
高齢の方だと、新しく家を借りるのも審査が厳しい場合が多いため、リバースモーゲージは大きな味方になってくれるかもしれません!
こんなあなたはやめといたほうがいいかも
元本を返済しないで高い金利と各種手数料を払い続けることは、思っているよりも損です。
個人的には、趣味やレジャーの為にリバースモーゲージを利用することはおすすめしません。
まとめ
今回は、リバースモーゲージについて解説しました!
なんとなく、リバースモーゲージのイメージはつかんでいただけたでしょうか?
リバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受け、金利(保険料・手数料)のみを払っていくという仕組みです。
冒頭でもお話しましたが、よほどのことがない限り利用しない方が良いと思います。
「もう少し贅沢したい」「孫に小遣いをあげたい」等の軽い理由であればやめておいた方が良いでしょう。
何度も言いますが、利用する際は金融機関からの提案を鵜呑みにするのではなく、自分で調べて、考えて、できれば別の人にも相談してから利用するか否かを決めるようにしましょう!
この記事が少しでもあなたの助けになれば嬉しいです!
ではまた!
私は金融機関目線ではなく、不動産屋からの目線でリバースモーゲージを見ています。
私で良ければ相談に乗りますので、いつでもご連絡ください!
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