こんにちは!
株式会社レックの大友です!
不動産投資において、利回りを見て購入するかどうか検討しますよね。
しかし、「売却時利回り」までを計算して購入する方は少ないと思います。
この「売却時利回り」を学ぶことで、あなたの不動産投資は1段階レベルアップします。
最後に思ったより高く売れなくて失敗、、、という可能性を下げることができます!
札幌で不動産にお悩みの方
どんなことでもお気軽にご相談ください
Contents
売却時利回りとは
売却すると、年間で何%資産が増加(減少)したことになるかを計算したものです。
詳しく解説します。
売却した後に、総収入(売却金額を含む)を総投資額で割ると、合計で資産が何%増加(減少)したかを求めることができますよね。
そうやって求めたパーセンテージを、購入から売却までの期間(年)で割ることで、一年間に何%資産が増加(減少)したかを求めることができます。
これを売却時利回りといいます。
不動産を保有していた期間の利回りはプラスでも、購入時よりも資産価値が著しく減少していた場合は売却時利回りはマイナスになってしまうこともあります。
通常の利回りと売却時利回りの違い
売却時利回り | 実質利回り | |
---|---|---|
計算式 | 総収入 – 総支出/ 投資額 | 年間家賃収入 – 諸経費/ 投資額 |
傾向 | 利回りは低い傾向 | 利回りは高い傾向 |
通常の利回り(実質利回り)
通常使用される利回りは、1年間の家賃収入から諸経費を引いたものを総投資額で割ったものになります。
これを「実質利回り」といいます。
こちらは売却までは見越していないので、将来的に不動産を売却する際に大きくマイナスしてしまう可能性があります。
物件価格は時間が経てば老朽化し、一般的に価値は下落するため、実質利回りは売却時利回りよりも高くなる傾向があります。
不動産を運用中の方はここの数値を一番気にされるのではないでしょうか。
売却時利回り
一方、売却時利回りは実質利回りの値に、購入金額と売却金額の要素も加えたものになります。
最終的な物件の総利回りを計算したものといえますね!
建物の年数次第では、解体費用も売却費用に含む必要がある点は注意が必要です。
イメージが湧かない方もいると思いますので、次章で具体的な物件を用いて計算していきます!
何円投資して、何年で何円の収益があったかが分かると、売却時利回りを求めることができます!
具体的に売却時利回りを見ていきましょう
今回はこちらの物件を例に計算していきます。
まずは、この物件の年間収支を求めていきます。
利益とキャッシュフローを求めていますが、売却時利回りの計算に使用するのはキャッシュフローだけです。
【合計】
実質利回りは 220万円 ÷ 8,000万円 で、2.7%程度になりますが、売却時利回りはどのくらいになるのか、予想してみましょう!
まずは総収入を求めます。
220万円 × 10年 = 2,200万円
2,200万円 + 7,500万円 = 9,700万円
次に、本物件の総収益を求めます。
9,700万円 - 8,600万円 = 1,100万円
総収益を総投資額と経過年数で割ります。
1,100万円 ÷ 8,600万円 ÷ 10年 = 1.3%(売却時利回り)
自己資金割合は1/5なので、レバレッジ分を加算すると、
1.3% × 5倍 = 6.5%
この物件を10年保有してから売却した際の売却時利回り予想は、1.3%と計算できます。
売却数字や今後のキャッシュフローは不確実な情報の為、あくまで予想ですが、結構「低いんだな」と思われたのではないでしょうか。
しかし、当物件は自己資金2割ほどしか出していませんので、自己資金割合に対しての売却時利回りは,単純に5倍になるので、6.5%程度になります。
この辺まで来ると、なかなか良い数字に見えてきます。
不動産投資ならではのレバレッジが効いていますね!
次は、この物件の融資返済期間が10年だったとして、20年後の売却時利回りを見てみましょう!
まずは総収入を求めます。
220万円 × 10年 = 2,200万円
500万円 × 10年 = 5,000万円
2,200万円 + 5,000万円 + 7,000万円 = 1億4,200万円
次に、本物件の総収益を求めます。
1億4,200万円 - 8,600万円 = 5,600万円
総収益を総投資額と経過年数で割ります。
5,600万円 ÷ 8,600万円 ÷ 20年 = 3.2%(売却時利回り)
自己資金割合は1/5なので、レバレッジ分を加算すると、
3.2% × 5倍 = 16.0%
こちらも売却時利回り3.2%と、なかなかしょっぱい数字になっていますが、同様に自己資金割合分を考えると、16.0%にまで利回りが膨らみます。
10年の時よりもこんなに良い数字になる理由としては以下の2点が挙げられます。
- 返済終了で、キャッシュフローが改善している
- その割に物件価格がそこまで下落していない
物件価格があまり下落しない点に関しては、この物件の価値が殆ど土地の部分であるというのが大きな理由です。
建物は老朽化していきますが、土地は老朽化することはない為、地価が変わらない限り土地分の資産価値は目減りしません。
このことから、売却まで見据えた不動産投資を考えると、同じ利回りであったとしても土地の割合が大きいものの方を選ぶべきだということが分かります。
建物が老朽化しており、解体して更地にしないと売れない場合は、解体費用も売却金額に含む必要があります。
解体金額は建物の構造や立地・アスベストの有無によって異なりますが、12万円/坪程度を想定しておくと良いでしょう。
売却時利回りの重要性、考え方が分かってきましたね!
売却時利回りを向上させるために必要なこと
- 投資額を抑える
- 自己資金割合を低くする(ローン割合を高くする)
- 売却金額を高くする
①投資額を抑える
購入価格の交渉
不動産投資には高額な初期費用が必要であり、物件の購入価格はその中でも最も大きな割合を占めています。(他には登記費用や、不動産屋への仲介手数料などがあります。)
したがって、不動産投資で物件の購入価格を抑えるためには、価格交渉がかなり重要な役割を果たします。
価格交渉で半額になることはありませんが、1割程度は値引きしてくれる可能性があります。
では、どのようにして価格交渉を行うべきでしょうか?
以下に、価格交渉の方法についていくつかのポイントを挙げます。
不動産投資で物件の購入価格を抑えるためには、価格交渉が欠かせません。
人気物件であれば、提示金額でも即購入するべきですが、売れ残っていたり、何かしらの理由で値引きが見込めそうな場合は、積極的に価格交渉をしましょう!
とはいえ、価格交渉はなかなかハードルが高いことなので、仲介をする不動産屋に希望の金額を伝えて価格交渉をしてもらうようにしましょう!
不動産屋も、成約すれば手数料がもらえるので、頑張って価格交渉をしてくれるはずです。
注意点としては、自己都合だけで価格交渉をしないことです。
必ず価格の根拠を伝えて、相手に納得してもらえる価格を提示するようにしましょう。
価格交渉は不動産屋の腕の見せ所です!
②自己資金割合を低くする(ローン割合を高くする)
自己資金の準備
自己資金割合を低くしたいのに、自己資金が必要だなんて一見矛盾していますが、自己資金を持っていることはローンを借りる際にかなり重要です。
というのも、自己資金が多ければ多いほど、銀行からの信用も高まりますよね。
銀行は貸したお金が返ってこないことが一番のリスクな為、自己資金がある人の方が安心してローンを組んでくれます。
一般的には、不動産の価格の20%以上の自己資金があれば、ローン審査に有利になると言われていますので、そこを目標に自己資金の準備をしましょう!
自己資金割合を減らすために自己資金が必要です。
収益性の高い物件を選ぶ
ローン割合を高くするには、物件の収益性が高いことが必要です。
収益性とは、物件の価格に対する家賃収入の割合(インカムゲイン)や、物件の価値が上昇する可能性(キャピタルゲイン)などを指します。
注意点としては、金融機関はキャピタルの部分は評価せず、ほぼインカムの方のみで評価します。
インカムの数字が良い物件を選ぶことができると、金融機関の評価が上がり、より良い条件でローンを組んでくれます。
キャピタル狙いは難しいですし、普通にインカム狙いで投資をしましょう!
金融機関との関係構築
銀行や金融機関との信頼関係もかなり重要です。
銀行や金融機関は、不動産投資家の収入や財産、経験や実績などを審査して、ローンの条件や限度額を決めますが、やはりローンを通すための稟議を書くのは担当者です。
そのため、担当者との信頼関係を普段から構築しておくことが重要です。
基本的なことですが、遅刻をしない・約束を破らないなどをせずに長くお付き合いをしていくことで、自然と信頼関係は構築されます。
銀行や金融機関との信頼関係を築くことで、より有利なローンを借りることができる可能性が上がります。
あなたの人柄にベットしてくれるようになったら最高です!
③売却金額を高くする
売却の時期を見極める
不動産市場は、景気や需要と供給のバランスなどによって日々変動しています。
売却時期を見極めることは、売却価格に大きな影響を与えます。
例えば、今日売ると1億円だった物件が、1年後に売ると1億3,000万円になる場合も十分にあり得ます。
しかし不動産市場の見極めは難易度が高いため、売却の判断は「信頼のおける」不動産屋に相談することをおすすめします。
悪い不動産屋に相談してしまった場合は、不動産の市況に関係なくすぐ売らせようとするため注意が必要ですよ!
不動産価格の山の頂点で売れたら最高ですよね!
不動産の価値を高める
不動産の価値は、物件の立地や築年数、間取りや設備などによって決まります。
これらの要素を改善することができれば、さらに不動産の価値を高めることができます。
例えば、築年数が古い場合は、リフォームやメンテナンスを行うことで新しさや清潔感を演出し、古臭さを感じさせない様にすると、買い主の印象が良くなりますよね。
ここの注意点としては、価値を高めるのにお金を使いすぎないことです。
バリューアップ分以上に投資額がかかってしまっては元も子もないですので、あまりお金をかけない方法で価値の向上を行いましょう!
普段からしっかりとメンテナンスしておくことも大事です!
購入希望者と交渉する
購入希望者が現れたら、売却価格や引き渡し日などの条件を交渉します。
交渉するにあたって、購入希望者のニーズ・状況の把握を行いましょう。
条件次第では、高く買い取ってくれることもあるかもしれません。
また、自分の希望条件やその理由は相手に明確に伝えるようにしましょう。
相手の希望と自分の希望の妥協点をどこで見つけるかがカギになります。
自分の意見を押し付けすぎてしまうと、購入希望者が逃げてしまうかもしれません。
良い不動産会社を選ぶ
不動産の売買の金額交渉は基本的にはあなたではなく不動産会社が行います。
この会社選び次第で、あなたの物件売買金額が決まるといっても過言じゃありません。
不動産会社の選び方は、次のポイントに注意しましょう!
あなたのことを第一に考えてくれる不動産屋を探しましょう!
まとめ
今回は、売却時利回りについて解説していきました。
不動産を購入する際に、表面利回り・実質利回りだけでなく、売却した後の利回りも計算すると、失敗する確率が大幅に減ります。
いわゆる、「出口」のこともしっかり考えておこうということです。
ここで一番大切になってくるのが、信頼できる不動産屋を見つけることです。
大手の不動産屋であるからといって、担当の営業マンが優秀であるとは限りませんし、あくどいことをしないとは限らないのが現実です。
会社の規模に関わらず、「この人なら安心して任せられる」という人と一緒に売却活動を行うようにしましょう!
最後まで読んでいただいてありがとうございます!
弊社では不動産を購入する方には必ず売却時の説明もさせていただいております。
不動産に関して相談やお悩みがある方は、無料で相談を行っておりますので、お問い合わせください!
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