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札幌の不動産屋、株式会社レックの大友です。
2023年6月27日の日本経済新聞、読みましたでしょうか?
富裕層が行っていた、いわゆる「マンション節税」(タワマン節税とも呼ばれます)についての記事が1面に載っていました。
内容としてはマンション節税を防止するためにルールを変更しましたよーということです。
簡単に言うと、マンションを用いた相続税対策の威力がかなり弱まりました。
マンション節税のルール変更の内容から、今後起こるであろう未来の予測まで充実した記事になっていますので是非最後まで読んでいってください!
今回のニュースは今後の日本の在りようを変えるほどのインパクトを持ったものです。
富裕層以外の方も必見の内容ですので、しっかりと理解しましょう!
札幌で不動産にお悩みの方
どんなことでもお気軽にご相談ください
Contents
マンション節税とは?
そもそもマンション節税とはどういうものなのでしょうか?
何税を節税する目的なのでしょうか?
分かりやすく説明していきます!
簡単に言うと・・・
小難しいことは抜きにしてマンション節税について簡単に説明します。
マンション節税とはつまり・・・
マンションを買って相続・贈与すると現金をそのまま渡すよりも税金が安くなる!
ということです。
例えば1億円をそのまま相続すると最大で2,000万円程相続税がかかります。
しかし、1億円のマンションを相続するとそれをほぼ0にすることが可能です。
これがいわゆるマンション節税になります
手間がかからなくて、パワーがありながら、お金さえあればだれでもできる節税方法です
どういう人が使っているの?
そんなお金持ってない俺には関係ないや
そう思う方、ごもっともです。
よほどの富裕層でないと相続税自体発生しません。日本人の9割以上の人は相続税が発生しないのです。
しかし、今回の増税を通しての影響は我々一般庶民にも確実に及んできます。
自分の未来を守る為にも今回の内容は理解しておくことが肝要です。
みんなでしっかり学んで、将来の生活に活かしましょう!
何事にも好奇心です!
現行の制度について
現行の制度のおさらい
まずは現行(改正前)の制度について軽くおさらいしていきましょう!
- 建物→固定資産税評価額
- 土地→路線価
- 金額に応じて10%~50%の税率がかかる
【建物】
建物の固定資産評価額は一般的に実勢価格(売買価格)の6割以下になることが多いです。
そしてこの評価額は経年劣化によって年々減少していきます。
実際の価値の減少よりも、評価額の減少の方が大きいことが殆どの為、築年数が古いものほど実勢価格と評価額の差が大きくなります。
現行の制度では、
マンション全体の価値を持ち主全員で専有面積で按分したものが固定資産税評価額になります。
要するに、下の階の部屋も上の階の部屋も広さが同じであれば固定資産税評価額も同じであるということになります。
ご存じの通り、マンションは上に行けば行くほど高級になってきます。
高層階の物件であればあるほど節税効果が高いので、マンション投資はタワマン投資とも呼ばれるわけです。
そういった事情があり、高層階の物件の評価額は実勢価格の1割になることもあります。
流石にやりすぎな気もしますね。
【土地】
路線価とは土地の価値を示す指標の一つですが、一般的には実勢価格の6割~8割程度だと言われています。
マンションの場合は持ち主が部屋ごとに違う為、マンションの敷地全体の価値をオーナー全員で按分したものが評価額になります。
土地は当然全員が同じ敷地なので、低層階だろうが高層階だろうが価値は変わりません。
不動産そのものが相続税に対しては有利なのですが、マンションは只の不動産の遥か上の節税効果があります。
現行の制度の問題点
さて、勘のいい方はお分かりいただけると思いますがどこが問題視されて制度が変わったのかをご説明します。
そうです、
富裕層、もっと納税しなさい!!!
こういうことですね(笑)
今までは相続税・贈与税のメイン節税手段は不動産を通してのものでした。
その節税の道が1つ実質消滅しました。
最近は増税増税ばかりで悲しいですよね。
さて、次から本題です。
どのようにして富裕層の節税をブロックしたのかを見ていきましょう!
さすがにズルしすぎだよ!!ってことですね
現行の制度との変更点
制度の変更点
さて、ここからが本番です。
どのような改正があったのか、確認していきましょう!
- 建物→実勢価格と固定資産税評価額の乖離率が1.67倍以上の場合は評価額に乖離率と0.6をかけて算出
- 土地→路線価
- 金額に応じて10%~50%の税率がかかる
- 2024年1月1日から適用予定
【建物】
これは実際に計算式に当てはめた方が分かりやすいです。
【条件】
・実勢価格 1億1900万円
・固定資産税評価額 3720万円
【計算】
これら2つの乖離率は・・・
1億1900万円 ÷ 3720万円 = 3.2倍 > 1.67倍
実勢価格と固定資産税評価額の乖離率が1.67倍以上の場合は評価額に乖離率と0.6をかけて算出するので・・・
3720万円(評価額) × 3.2倍(乖離率) × 0.6 = 約7140万円
このように、現行のルールの2倍近い額になってしまいます。
相続税負担額で考えると、現行の制度では約12万円の負担で済むのに対して、新ルールでは約508万円になってしまうとのことでした。
また、日経新聞によると全国の20階以上のマンションについて、平均乖離率は3.16倍にも昇るそうです。
乖離率1.67倍以上の住戸すべてに対して増税されるので、ルール変更により大半の住戸で税負担が増えることになります。
乖離率が大きければ大きいほど、制度改正によって税負担額がプラスされるので、高層階になればなるほど従来の制度よりも税負担額が増加します。
土地やその他の項目に関しては大きな変更はありません。
高層マンションオーナー様、これはやられましたね。。。
これからの流れ
さて、こういった増税のニュースを見た時には次の時代の流れが少し見えてきます。
増税で気を落としてはいられません。いち早く次の時代に対応できる様、準備を進めていきましょう!
高層マンション価格が下落する
これは想像に難くないのではないでしょうか?
高層マンションのうまみがなくなったことで、富裕層がマンションを買わなくなります。
マンション販売業者は、期間内にある程度の住戸を売る必要性があるので、価格を下げざるを得ません。
したがって、高層マンションの市場そのものが下落していくことが予想されます。
加えて、今回の制度改正を受けてマンションを売りたいというオーナーもたくさん出てくるでしょう。
しかし、この状況で誰が高価格で買い取ることができるでしょうか?いや誰もできませんよね。
必然的に中古のマンション価格相場も下落傾向に向かっていくことが予想されます。
2023年11月の新聞には既にマンション価格の下落の記事が載っていましたね!
富裕層が海外移住する
こちらもなんとなく予想がつきますよね。
今まで、相続税対策のメインであったマンション節税が使えなくなります。
ちらっと書きましたが、日本では相続税評価額の金額に応じて10%~50%の相続税が課せられます。
しかし、世界には相続税というものが存在しない国も多くあるのです。
- オーストラリア
- カナダ
- 中国
- マレーシア
- ニュージーランド
- シンガポール
- スウェーデン
移住するためのハードルはありますが、相続するだけで〇億、〇〇億というお金を国に納めなければいけないのであれば、多少無理してでも海外に移住しようという気持ちになるのではないでしょうか?
マレーシアやシンガポールなどはそこまで移住のハードルが高くないため、既に富裕層は日本を離れて移住しています。
有名人の方だと、オリエンタルラジオの中田あっちゃんはシンガポールに移住しましたね。
これからはさらに富裕層の海外移住は進んで行くことが予想されます。
前向きではなく、後ろ向きな海外移住が進むかもしれません
さらなる増税
今回も増税のニュースでしたが、今後はさらに増税の流れになってくると思われます。
理由はいくつかありますが、1例をお話するとやはり少子高齢化です。
ご存じの通り、高齢者向けの社会保険料は膨らんでいくばかりですが、労働者人口は年々減っていっています。
歳出が増える中で、歳入は減っていくわけです。
どうにかして歳入を増やさなければ、国政が成り立ちません。
そこで、お手軽に歳入を増やす方法が増税となるわけです。
しかし、増税は今回の様に富裕層からお金を取る仕組みになることが多いです。
前項でもお話しましたが、増税があると富裕層はもっと税金が安い国へ移住していきます。
そうすると、、、どうなるか分かりますよね?
富裕層が納めている税金は莫大です。
日本は増税することによって、将来的に大幅に税収が減ってしまうというジレンマを抱えています。
あなたはどういう選択肢を取りますか?海外へ行きますか?住み慣れた日本で上手にやっていきますか?高い税金を払い続けますか?
将来の流れを予想しておくと、日々のニュースを色々な視点から見ることができて面白いですよ!
今回の法改正の抜け道
さて今回、法改正が行われましたが法律には必ず抜け道が存在します。
今回の法改正でも抜け道はあるのでしょうか?
中古高級マンション(ビンテージマンション)
1つ目の抜け道は中古高級マンション、いわゆるビンテージマンションを購入することです。
世の中には築年数は古いけれど、価値の高いマンションは多く存在します。
それらのマンションは、「立地条件が良い」や「デザインが良い」などの理由で年数が経っても価値が落ちにくいものです。
今回の法改正では実勢価格と固定資産評価額の乖離率が低ければさほど問題になりません。
基本的には新築であればあるほど乖離率は高くなるため、ビンテージマンションの場合は今回の法改正の影響をさほど受けずに済む公算が高いです。
価値のあるビンテージマンションはそもそも流通しづらいため、探すところからハードルは高いです
1棟買い
2つ目の抜け道はマンション1棟買いです。
今回はあくまでマンションの1室、区分所有を対象にした法改正です。
そのため、不動産の1棟買いは今まで通りの評価方法となります。
個人的には不動産は1棟買い派なので、大きな影響はないです
(1995年生まれなのでそもそも相続はまだまだ先ですね)
これらの抜け道もその内対策されることが予想されます。
それでもどこかに抜け道は存在する可能性は高いです。
国から言われるがままに税金を払っていては身が持たないので、お金を守る方法を自分で考えて実践していきましょう。
まとめ
さて、今回はマンション節税についてのきじでしたがいかがだったでしょうか。
今回の内容を改めてさらっとおさらいしましょう!
マンションを買って相続・贈与すると現金をそのまま渡すよりも税金が安くなる!
- 建物→固定資産税評価額
- 土地→路線価
- 金額に応じて10%~50%の税率がかかる
- 建物→実勢価格と固定資産税評価額の乖離率が1.67倍以上の場合は評価額に乖離率と0.6をかけて算出
- 土地→路線価
- 金額に応じて10%~50%の税率がかかる
- 2024年1月1日から適用予定
- マンション価格が下落する
- 富裕層の海外移住が進む
- さらに増税される
ここまで読んでいただいたあなたはマンション節税マスターです!
今回の増税は富裕層にしか関係ないと思いきや、しわ寄せは日本国民全体に来ます。
他人事ではないのです。
私も生まれ育った国の日本が大好きなので移住したくはありません。
日本は民主主義の国です。
国を動かすのは私たち一般市民なのです。
みんなで日本を豊かな国にしていきましょう!
マンション節税の記事、いかがだったでしょうか。
富裕層の皆様にとって大打撃な内容となりました。
弊社、株式会社レックでは最新の情勢も加味した不動産投資のご提案をさせていただいております。
是非一度ご相談ください!
札幌で不動産にお悩みの方
どんなことでもお気軽にご相談ください