【メリット】減価償却って何?不動産投資にどう関係あるの?徹底解説!【デメリット】

✔この記事はこんなあなたにオススメ!
  • 減価償却とは何かが完全には理解できていない方
  • 不動産オーナーになったが、減価償却の計上方法がわからない方
  • 不動産投資の儲かる仕組みを知りたい方

ご覧いただきありがとうございます!

札幌の不動産屋、株式会社レックの大友です。

あなたは「減価償却」をご存じですか?メリットをご存じですか?

個人で事業をされている方、不動産オーナーの方、確定申告の時お困りですよね?

なんとなくどういうものかは分かっているけど、詳細を突っ込まれたら答えられないという方もたくさんいらっしゃると思います。

 

この記事では、減価償却とは何か?というところからメリット・デメリットまで詳しく、分かりやすく解説します。

実務的に使用するレベルでの解説になりますので、ざっくりとしていますが、無駄なく学ぶことができるようになっています。

私自身が不動産事業者なこともあって不動産視点でのお話が多くなりますが、これを機に不動産での減価償却の考え方を学んでいただければ嬉しいです!

不動産投資において減価償却はとても重要な要素の一つです。

難解な部分もありますが、何度も読んでいただければ必ずわかるようになるように書いております。

この記事を読んで、減価償却マスターになりましょう!

 

減価償却って何?

そもそも、減価償却とは何でしょうか?

字面だけを見ると価値が減ると書いているので、損することなのでしょうか?

一緒に見ていきましょう!

減価償却の言葉の意味

減価償却とは、、、

使用または時の経過などによって生じる有形固定資産の価値の減少分を見積もり耐用年数に割り当て、費用として配分する会計上の手続き。

広辞苑より

広辞苑様より引用させていただきました。

さすが広辞苑様、簡潔で無駄のない説明です。

しかしこのままだと分からない部分も多いと思います。

私の方で少し肉付けして分かりやすくしていきます。

 

簡単に言い直してみます。

物を購入したら、古くなったりで年々価値が下がっていきますよね?

その価値の減少を「費用」として利益から引きますよーってことです。

 

まず、引用元にある「有形固定資産」とは車や机などの文字通り形のある資産のことです。

不動産でいうと、土地・建物・設備などがこれに当たります。

逆に「無形固定資産」というものも存在し、〇〇権といった権利やPCのソフトウエア等の形を持たないが価値のあるものがそれに当たります。

不動産だと、借地権や地上権などがこれに当たります。

権利やソフトは年月が経っても価値の減少はありませんよね?

従って、減価償却においては、有形固定資産のみが対象になります。

 

そして、この有形固定資産ごとに「耐用年数」というものが割り当てられています。

例えば、普通自動車は6年(軽自動車は4年)、金属製の机は15年などです。

 

つまり、有形固定資産の購入額を耐用年数で割った額を利益から毎年引きますよ!ってことです。

逆に言うと、300万円で買った車は、買った年に300万円一気に費用では計上できません。

必ず6年間かけて費用計上しなければいけないわけです。

 

お分かりいただけたでしょうか?

次に具体例がありますので、一緒に理解を深めていきましょう!

 

減価償却の具体例

【A社】

・利益200万円

・300万円の普通自動車購入

 

【計算】

普通自動車の耐用年数は6年なので、300万円を6年間かけて費用計上していきます。

つまり1年間での償却費は、、、

300万円 ÷ 6年間 = 50万円/年    になります。

 

この額が費用として利益から引かれるので、、、

200万円 ー 50万円 = 150万円

 

この年のA社利益は150万円になります。

この例を踏まえた上で、前項の文章を再度読んでみてください。

これで減価償却とは何かということがお分かりいただけたと思います。

「これが一体何に使えるのか?」「利益から引かれるから悪い制度なのではないか?」

というあなた、次章からその疑問にお答えしていきますので最後までお付き合いください!

 

この章をしっかりと理解することで、後の話もすんなり入ってくることになります!

減価償却のメリット

さて、本題です。

前章で学んだ減価償却ですが、どういう使い方をするのでしょうか?

確定申告の時に困っているのはあなただけではありません。

 

この減価償却ですが、使い方次第ではかなりの武器になりますのでしっかり学んでいきましょう!

利益はある方が良い?

この質問ですが、YESですよね。

利益は多い方がお金をいっぱい貰えます。

私を含め、企業は利益を常に出そうと頑張っています。

 

しかし、そこには一つ落とし穴があります。

利益をたくさん上げると、国民の3大義務の一つ「納税」の額も上がっていきます。

 

日本は稼いでる人がより多くの税金を払うルールですので当然です。

税金は国民の生活をよりよくするために使われますので、多く収めている方の方が素晴らしいのは間違いのないことです。

 

ただし、1つの側面として、利益というものは多ければ多いほどよいということではなさそうです。

実際に価値が減っている?

前項のことを踏まえると、実際の利益はそのままにして税金の計算用の利益だけ圧縮できれば最高ですよね?

 

それをしてくれるのが、そう、「減価償却」なのです。

 

そうですよね、自動車は1年経っても同じように走ってくれますし売った時の価格が安くなるくらいです。

自動車の価値が1年経って減っているだけで、利益を上げて稼いだ現金が減っているわけではありません。

なんか胡散臭い話になってきたなあ

こういう方いらっしゃると思います。

しかしこれは法律で認められている、皆がやっている方法なのです。

この減価償却を上手に使いながら会社は経営されています。

決して悪いことではありません!

 

使えるものは何でも使う、経営の基本ですね!

減価償却は使い方次第では利益を圧縮できる良いものであることが分かって頂けたかと思います。

しかし、そんな使い勝手の良いものにも良い面・悪い面があります。

次章からは減価償却のデメリットについて学んでいきましょう!

減価償却のデメリット

減価償却にはデメリットも存在します。

あまり大きなデメリットではないですが、しっかり抑えましょう!

赤字でも計上不可避

これまで説明してきた減価償却ですが、必ず計上しなければいけないかどうかは人によって異なります。

個人事業主は必ず計上しなければいけませんが、法人は計上してもしなくてもOKです。

つまり企業は赤字の時には計上せず、利益が出た時だけ償却するということが可能です。

赤字決算は見た目も悪いので、償却するかを自由に選択できるのはうれしいですよね!

  

しかしここにも落とし穴があります。

前述したものはあくまで税務上のルールであって、銀行の目は欺けません。

黒字にするために償却をしない選択をすると、銀行からは「財務が弱い」「利益を上げる能力がない」「実質赤字」と思われてしまいます。

 

銀行から融資が受けづらくなる・受けられなくなるのは企業にとっては致命的です。

経営者の方は注意しましょう!

 

手間がかかる

これは、会計処理の問題です。

耐用年数はモノによって異なりますし、減価償却ならではのルールも存在します。

 

そこまで難しいものではないですが、計算ミスなどがあって企業を赤字にしてしまうなどのリスクも存在します。

償却資産を購入した際は、しっかり理解するまで調べて必ず間違いのないようにしましょう!

 

事業が調子よい時は、ガンガン減価償却を活用したいものです。

減価償却と不動産投資

 

ここまで減価償却のメリット・デメリットを解説してきました。

減価償却で一番威力を感じる資産の一つが不動産です。

不動産投資における減価償却について勉強していきましょう!

 

最も効果が高いのが不動産

減価償却は基本的には償却資産の価値が大きければ大きいほど、耐用年数が短ければ短いほど効果を発揮します。

皆できるだけ大きな額を償却したいと考えるのでお分かりいただけると思います。

 

木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造などの構造や建物の用途によって耐用年数は異なります。

ざっくり20年~50年くらいの差があります。

しかし、耐用年数20年のものと50年のものの価値の差でいうと2.5倍もの開きはありません。

 

したがって、耐用年数20年のものを購入した方が効率よく減価償却を行うことができるということです。(この辺は物件によりけりですが、、、)

 

ちなみに、投資用不動産は建物と一緒に土地も購入すると思いますが、土地に減価償却はないのでしょうか?

勘のいい方はお気づきかもしれませんが、土地には減価償却はありません。

なぜなら、土地は月日が経っても老朽化しないからです。(当たり前ですね。)

 

土地には消費税もかからないことを覚えておきましょう!

 

投資用不動産を買うときは、土地と建物の価格割合に注意して買うようにしましょう。

基本的に、買う側は償却を大きく使いたいので建物割合が大きい売買を好みますが、売る側は税金の関係で土地の割合が大きい売買を好みます。

このように土地の価格と建物の価格を分けることを按分(あんぶん)といいます。

按分を知ると〇百万単位でお得になるケースもありますので、こちらの記事も併せて読んで理解しましょう!

アパートを買った時の例

今回は木造のアパートを例にして見ていきましょう。

建物本体の購入価格は5,000万円、木造アパートの耐用年数は20年です。

今回のケースでは仕事やアパートの全利益を合計して750万円と仮定しています。

 

減価償却がある場合とない場合の比較は以下の通りです。

 

減価償却の計算

【条件】

総年間利益(アパート含む)  750万円

アパート帳簿価格(建物)   5,000万円

耐用年数           20年

 

【減価償却無】

年間利益が750万円の為、ざっくり年間140万円程税金がかかります。

 

【減価償却有】

減価償却

5,000万円 ÷ 20年 = 250万円

この額を利益から控除することができます。

 

年間利益

750万円 ー 250万円 = 500万円

ざっくりこの額だと年間100万円程の税金がかかります。

 

【年間お得額】

1,400,000円 ー 1,000,000 =400,000円

以上を見ていただくと分かる通り、アパートの減価償却で40万円程税金が安くなっていることが分かります。

年間年間40万円はかなり大きいですよね!海外に旅行に行けちゃいます!

 

余談ですが、最近は海外旅行も高くなりましたよね。。

アパート全体の収支計算はこちらの記事で実体験をもとに解説しています!

自宅は減価償却できないの?

ここまで投資用不動産についての減価償却を勉強してきましたが、自宅の減価償却費を費用として計上できるのでしょうか?

自宅を減価償却できるとしたら、給料から減価償却分を差し引いて税金の計算ができるので、かなりお得になりますよね。

 

結論から言うと、自宅の減価償却費を費用として計上することはできません。

居住用の不動産は事業とは全く関係がありませんので、費用計上できないのは当たり前かもしれません。

 

しかし、自宅の減価償却費を費用として計上できるパターンも存在します。

それが、自宅を事務所としても利用しているケースです。

自宅を事務所として利用している場合は、その利用分の面積に応じて自宅の減価償却費の一部を費用として計上できます。

 

最近はフリーランスの方が増えていたり、リモートワークをする方も増えてきていますので、自宅の事務所用のスペースは減価償却で節税できることは覚えておきましょう!

 

自分の状況に合わせて減価償却が活用できる場合は、存分に活用していきましょう!

まとめ

減価償却の記事でしたが、いかがだったでしょうか?

今回は減価償却って何?というところからメリット・デメリット・活用方法まで書かせていただきました。少し振り返ってみましょう!

 

減価償却とは?

使用または時の経過などによって生じる有形固定資産の価値の減少分を見積もり耐用年数に割り当て、費用として配分する会計上の手続き。

 

メリット

利益を圧縮することができる(納税額を圧縮することができる)

 

デメリット

赤字決算になる恐れがある

会計処理が面倒

 

不動産投資への活かし方

不動産投資は額が大きいから償却効果が高い!

建物値段と償却期間をしっかり把握しておきましょう!

 

不動産投資の時によく聞く「税金対策」「節税用マンション」などの言葉は、減価償却で赤字を作ることを目的とした投資方法です。

そのことをよく理解したうえで、購入するかどうかを自分自身でしっかり考えましょう!

 

あなたの良い不動産オーナーライフをお祈りしています!

減価償却の威力・有効性をお分かりいただけたでしょうか?

法人で不動産投資を行う場合は、赤字にならないように注意してくださいネ!

 

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