このような悩みを解決できる記事になっています。
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年。
様々な社会問題が懸念されていますが、不動産にはどのような影響があるのでしょうか?
この記事でご紹介する「2025年問題の不動産への影響」を読めば、2025年問題があなたの投資計画に及ぼす影響が分かります。
前半では「2025年問題による不動産への影響」を、後半では「2025年以降の不動産市場」について解説していますので、是非最後まで読んでみてください!
お気軽にご相談ください。
Contents
2025年問題とは何か?
・団塊の世代が後期高齢者に
2025年問題とは、団塊の世代(1947年-1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者になることに付随して起こる問題です。
団塊の世代の全員が後期高齢者になると、全体の約18%が75歳以上になります。
下のグラフを見ると、2050年には4人に1人が75歳以上の超高齢化社会になることが分かりますね。
後期高齢者の割合が増えることで起こると言われている、2つの社会問題について解説します。
・高齢化で起こる社会問題
社会保障費が増加
高齢化によって、既に問題になっている社会保障費がさらに増加します。
2020年から2025年のわずか5年の間に、医療・介護費が7.3%もUPするという推計が出ています。
2020年:136兆円→2025年:146兆円(推計)
少子高齢化は2025年以降も進んでいくので、社会保障費の問題は毎年膨らんでいってしまいます。
労働力が不足
若者の数が減少することによって、労働力は一気に少なくなっていきます。
子供の数が減る一方なので、労働者は年々減っていくでしょう。
加えて、円安の影響で海外へ飛び立つ若者が増えてきており、思っている以上に若者の数は減少しています。
2024年現在でさえ、医療業界や建設業界などは人材不足が嘆かれていますが、2025年以降は加速して労働力不足が進みます。
ほとんどの企業が人材不足で悩んでいます。
2025年問題による不動産への影響
1:空き家・不動産売却が増える
後期高齢者の増加に伴って、空き家・不動産売却が増加します。
なぜなら団塊の世代が一気に亡くなり、不動産を相続した人たちが一斉に相続物件を売りに出すからです。
65歳以上の世帯員のいる主世帯(2253万4千世帯)について,持ち家が1848万9千世帯(82.1%),借家が400万9千世帯(17.8%)となっており,主世帯総数に占める持ち家の割合(61.2%)に比べ,高齢者のいる世帯に占める持ち家の割合が20.9%高くなっている。
平成30年住宅・土地統計調査
上記から、65歳以上の高齢者がいる世帯の内、80%以上が持ち家であるということが分かります。
団塊の世代は持ち家率が高く、空き家になったり、売りに出ることは間違いありません。
2024年4月1日から相続登記の義務化が施行されたので、せめて未登記で手が付けられない物件が増えないことを祈りましょう。
2:不動産の買い手が減少する
不動産のメイン購入層である30代・40代は減ることで、不動産の買い手が減少します。
空き家・不動産売却が増加する一方で、購入する人が減少していく負のスパイラルが生まれてしまうわけです。
30代、40代の人口は2020年には約3,200万人でしたが、2050年には2,300万人まで減る予測が立っています。
出典:統計ダッシュボード(https://dashboard.e-stat.go.jp/)
10年後に500万人、30年後には900万人もの不動産購入者層がいなくなるのは日本の不動産業界にとってはかなり痛手ですね。
3:不動産の価格が下落する
日本のほとんどのエリアで不動産価格が徐々に下落していきます。
理由は人口の減少による、不動産需要の落ち込みです。
すでに高齢化が進んでいる地域は特に、不動産価格の下落が顕著でしょう。
以下のようなエリア以外はすべて下落する可能性が高いです。
基本的に、都市部以外は下落傾向にあるので、今から地方の不動産に投資するのは危険かもしれません。
4:立地適正化計画の推進
立地適正計画が推進され、街が住みやすく、コンパクトになっていきます。
立地適正化計画とは?
人口の減少・高齢化を背景に、快適で効率的な街づくりを進めるため創設された制度。
今後は各自治体が建てた計画に沿って、利便性の高い街づくりが行われていく。
人口減少・高齢化社会では都市部への人口集中が進み、立地適正化計画を基にコンパクトで効率の良い街づくりが進んでいきます。
人口が少なく、高齢化が進んでいる市町村は廃れていってしまいます。。
不動産価格の暴落は本当に起きるのか
なぜ2025年の暴落はないかというと、既に人口減少・高齢化は始まっているますし、不動産市場もそれらを織り込んで形成されています。
2023年時点においては、下落するどころか上昇トレンドになっています。
上記で上昇しているのは主に都市部の不動産であり、既に人口減少・高齢化が顕著な地域の不動産は下落してきているので注意が必要です。
急激な下落はありませんが、必ずどこかで下降トレンドにはなりますので、未来に備えて準備は怠らないようにしましょう!
一番上昇しているのはマンションですが、田舎にはありませんからね。。。
2025年以降の不動産価格
・都市部
都市部では人口の集中が進み、不動産価格は上昇傾向になるでしょう。
東京圏は現在も人口が上昇しており、これからも上昇が予想されます。
2015年に東京都が出しているグラフでは2025年に人口のピークとなっていますが、2024年現在では2040年に東京都の人口はピークを迎えると予測されています。
札幌などの地方都市に関しては、周りからの人口流入の減少、東京への流出も相まって一部を除き不動産価格は下落するでしょう。
東京・神奈川や地方都市の中心部に関しては、引き続き不動産価格は上昇していくとみられます。
・立地適正計画エリア
立地適正化計画内も不動産価格は上昇傾向です。
全国1724市町村の内、703都市が立地適正化計画についての具体的な取り組みを行っています。
例えば北海道では、札幌・函館などのほかにも、三笠市や長万部町も立地適正化計画を作成しています。
一例として、札幌の立地適正化計画を載せておきます。
この図だと、青く塗られている「集合型居住誘導区域」にアパートを建てるとよいかもしれません。
不動産投資を検討している市町村に立地適正化計画が作成されているかを確認し、投資物件が計画区域内かどうかを確認するようにしましょう!
・観光地
外国人に人気の京都や沖縄・北海道などの観光地も地価の上昇が見込めます。
人口が減ると観光地の地価が上昇する理由は、以下の3ステップで説明できます。
人口減少で日本の国力が弱り、円安が進む
外国人が日本の土地を買いあさる
外国人に人気の観光地は良い投資先だからより買われる
例えば、ニセコ一等地の路線価は2017年には17万円/㎡が年には2023年は72万円/㎡と4倍以上になっています。
・上記以外のエリア
上記の3つのどれにも当てはまらないエリアは下落する可能性が高いです。
なぜなら人口減少で基本的には不動産の需要が減り、価格は下落していくからですね。
地価公示で上位を独占している北海道を例にとっても、全179市町村の内、上昇しているのは30市町村(17%)に過ぎず、残りの149市町村(83%)は下落しています。
人口10万人以上の都市であっても、下落している地域は多いので、栄えているからといって安心せずに慎重に投資エリアを選びましょう!
北海道は高齢化が特に顕著なので、極端ではありますがびっくりですよね。
不動産は2024年に売ってしまうべき?
2024年現在は2025年問題について詳しく知らない人も多く、高く売り抜けるチャンスかもしれません。
皆が気づいてしまうと、次々に売却物件が出てきて不動産市場が飽和してしまう為、売値が下がる上に、最悪売れないパターンも想定できます。
2024年現在は売値が上昇しているため、ここらで売り抜けておくのもアリだと思います。
札幌で売却をご検討の方はご相談ください。
お気軽にご相談ください。
2025年以降の不動産購入テクニック
・相続物件をお得に買おう
前述のとおり、2025年以降は相続での売却物件が増えます。
この相続部件ですが、値段にかかわらず早期売却を希望することは少なくありません。
そういった物件を安く・早く買うことは、売り主にとっても我々投資家にとってもプラスになりますよね。
今後は良い物件が割安で売りに出される可能性が上がるので、見逃さないように以下のような情報のルートを確立しておきましょう!
・不動産価格が上昇するエリアで買おう
2025年以降は不動産価格が2極化されるでしょう。
良くも悪くも上がるエリアが分かりやすくなるので、競争は激しくなってしまいます。
以下のエリアは地価が上昇する可能性が高いので、確実に狙っていきましょう。
土地価格が2極化される世の中では、以下に情報を早くつかみ自分のものにするかが試されます。
今のうちに情報ルートの構築や資金の確保をして、ライバルに差をつけましょう!
・人口推計・高齢率の増減を気にしよう
不動産投資に人口推計・高齢率は濃密に関係してきます。
人がいなければ入居者が集まらず、高齢者が多ければその地域の将来は不安ですよね。
今はインターネットであらゆるデータを手に入れることができます。
情報収集や物件の目利きをサボらないように、投資する前に必ず人口や高齢率のデータを確認しましょう!
以前までとは不動産投資の常識が変わってきますね。
まとめ
今回は『不動産の2025年問題』について解説しました。
最後に重要なポイントをおさらいしましょう!
2025年以降の不動産環境に早く慣れた人が勝つ!
お気軽にご相談ください。